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甲状腺の検査

甲状腺は、のどぼとけの下にある約3cm程度の小さな臓器です。全身臓器の新陳代謝を活発にする甲状腺ホルモンを分泌しています。

甲状腺の病気はホルモン過剰の「甲状腺機能亢進症(代表疾患:バセドウ病)」、ホルモンが不足する「甲状腺機能低下症(代表疾患:橋本病)」、「甲状腺腫瘍」の3つに大別されます。とりわけ、甲状腺ホルモンの異常は生活習慣病を全て網羅する悪化要因となります。

また女性では、妊娠・出産後とホルモンの変動がみられることがありますので、以下の症状をみて、気になった方は甲状腺ホルモンを測定されることもおすすめいたします。

甲状腺のホルモンが多いと...

◆(甲状腺機能亢進症:バセドウ病の場合)◆

病気の特徴

甲状腺は腫大することが多くあります。甲状腺から過剰に分泌された甲状腺ホルモンによる症状と、バセドウ病眼症などの甲状腺外の症状を特徴とします。

原因

甲状腺を刺激する抗体(TSH受容体抗体)が原因と考えられていますが、本当の原因は分かっていません。

症状

甲状腺の腫大、頻脈、眼球突出の3つの症状がそろえばバセドウ病と言えるのですが、このすべてがそろうとは限りません。その他、動悸・多汗・体重減少・疲労感・手の震え・息切れなどの症状があります。

診断

典型例は症状だけからも診断がつきますが、病状の程度、確定診断などにはどうしても検査が必要です。

1.甲状腺ホルモン(freeT4)と甲状腺刺激ホルモン(TSH)の測定

甲状腺機能の把握には、欠かせない血液検査です。
バセドウ病ではfreeT4が高値、TSHが測定できないくらいに低値になります。

2.TSH受容体抗体 (TRAb)の測定

れも採血で簡単に測定できます。バセドウ病の99%で陽性となります。
その他、甲状腺に対する抗体(抗Tg抗体、抗TPO抗体)も測定します。

3.超音波検査

この検査も欠かせません。甲状腺の大きさ、甲状腺内の血流等で病気の状態を判断します。また、甲状腺の内部に結節(しこり)がないかどうかを検査します。

治療

バセドウ病の治療はまず、血液中の甲状腺ホルモンを低下させ、正常にもどします。この甲状腺ホルモンを下げることにより、自然に甲状腺機能亢進症状も軽快します。甲状腺ホルモンの産生を抑える抗甲状腺薬を毎日決められた量内服していれば、徐々に甲状腺ホルモン産出量も下がってきます。甲状腺機能亢進症状は内服直後に良くなる事はありませんが2週間後くらいから少しずつ良くなりはじめ、普通は1〜2か月もすればかなり良くなります。

 

甲状腺のホルモンが少ないと...

◆(甲状腺機能低下症)◆

全身の代謝が低下するため、体のさまざまな機能が低下します。精神機能が低下することによって眠気、記憶障害、抑うつ、無気力を生じます。皮膚は乾燥し、毛がぬけたり、指で押しても跡を残さないむくみを生じます。また声帯がむくむために声がかすれることもあります。消化管運動の低下により便秘になったり、心臓機能の低下により脈が遅くなったりします。他には体重増加、寒がり、疲労感がよくみられます。

症状

やる気が出ない、皮膚の乾燥、寒がり、毛の薄さ、声のかすれ、物忘れ、食欲低下、体重の増加など

検査

  • 血液検査(ホルモンチェック)
  • 甲状腺エコー

治療

よくみられる原発性甲状腺機能低下症は、治療を始める前に一過性の甲状腺機能低下症か永続性の甲状腺機能低下症かを見極める必要があります。

 

過性甲状腺機能低下症の場合

出産後自己免疫性甲状腺症候群を含めた無痛性甲状腺炎亜急性甲状腺炎の回復期の患者様は様々な程度の甲状腺機能低下症を示すことがあります。そのような患者様の一過性の軽度の甲状腺機能低下症は治療の必要がありません。しかし甲状腺機能低下症の症状が強ければ数か月間、合成T3製剤(チロナミン®)を毎日15μg程度内服していただきます。患者様の血清FT4が正常化すれば中止することができます。ヨウ素過剰摂取による甲状腺機能低下症の場合もヨウ素摂取の制限をすると甲状腺機能が回復することもあります。

永続的甲状腺機能低下症の場合

永続的甲状腺機能低下症の場合は、合成T4製剤(チラーヂンS®)の服用による治療を行います。成人の合成T4製剤の内服維持量は甲状腺機能低下の程度によって様々ですが、最大で100〜150μg/日です。内服治療は通常少量から開始し、維持量にまで徐々に増やします。維持量に達するのには数か月かかります。60歳未満で心臓や肺に病気がない場合は最初から維持量を内服しても問題はないとされていますが、通常、甲状腺機能低下症の治療は緊急性を要する治療ではありませんので25〜50μg/日程度から開始した方が無難です。治療開始にあたって最も注意しなければならないのは、狭心症などの虚血性心疾患を合併している場合です。そういった患者様は甲状腺機能低下症の治療開始時に狭心症の頻発や心筋梗塞を生じる可能性がありますので、12.5μg/日程度の少量から治療を開始します。

 

ご心配な症状があれば、ご相談して下さい。必要に応じて専門病院へご紹介させていただきます。

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